走る、曲がる、止まる!
車は『走る、曲がる、止まる』の3要素。
つまり、①加速、②コーナリング、③制動の3要素が、クルマの運動性能を示しています。
普通の人は『走る』事に関心がいきますが、どれだけ早く走っても制動力(ブレーキ)が弱ければ安心して走ることができません。
『止まる』という事は実は何よりも重要な事なのです。
ブレーキといっても構成するものは多く、ブレーキパッドにブレーキローター、ブレーキオイルなど日頃のメンテでチョイスできるものがある。
ブレーキパッドの寿命は?
ブレーキパッドの寿命は、おおよそ、輸入車で2~3万km位。
しかし、使用条件(地域、乗員、速度、ブレーキ頻度)により違います。
上記は限界ギリギリまで使用した場合の寿命なので、交換時期は早目の方が安心です。
ブレーキパッドの摩擦材部分の厚みをチェックし、4mm以下は安全走行の為、交換した方が望ましいです。
なぜに4mm?
ブレーキパッド残厚は残り2mmが限界!(新品時は11㎜位ある)。
それ以上減るとブレーキパッドとローターが擦ってしまい、最悪はローターを削ってブレーキの効き不足、キャリパーの損傷、さらに減ると、ピストンが飛び出し、ブレーキ液が漏れてブレーキが効かなくなることもあります。
残り4mmで交換を推奨しているわけは、ブレーキパッドは残りの2mmは押さえ板とパッドを接着する溶剤のため制動力はほぼなく、あっというまになくなってしまう。
そうすると押さえ板の金属地肌がブレーキローターに接触し、破損を招き、大きな修理費用になってしまう。
素材は?何?
ブレーキパッドは銅、スズなどの柔らかい金属粉、カーボン繊維、合成樹脂などを焼結して作られています。
昔は耐熱性を重視するためにアスベストを利用していましたが、1990年代以降は社会問題等により使用が禁止。
一般的に金属割合を高めると制動力が強くなるが、消耗度合いが高くなるため、経済性の問題や、ブレーキローターの耐久性の問題が出てくる。
ブレーキパッド素材種類
- ノンアスベスト:ノンアスベスト、ノンスチ-ルでアラミド繊維を基材にしたもの。
長所:ブレーキ鳴きや、 ダストが少なく、ローター攻撃性が少ない。一般走行用に開発されています。
短所:耐熱性が良くない。 - セミメタリック:スチ-ル繊維を基材にしたもの。
長所:耐摩耗性が良い。
短所:ホイルが汚れ易く、ブレーキ鳴きが出やすい。 - カーボンメタリック:スチ-ル繊維とカ-ボンファイバ-を基材としたもの。スポ-ツパッド、レ-シングパッドに多い。
長所:効きと耐熱性能にすぐれている。
短所:ホイルが汚れ易く、ブレーキ鳴きや、ローター攻撃性多少あり。 - メタリック:金属を基材にしたもの。主にレ-シング用。
長所:耐熱性能が良い。
短所:ホイル汚れ、鳴き、ロ-タ-攻撃性がある
ブレーキパッドの選び方
ブレーキダストが出にくいものや、鳴きにくいものなど種類は豊富にあるので選択は難しいかもしれないが
まぁ基本的には自分のカーライフスタイルに合ったものをチョイスするのが一番大事。
ブレーキローター
ブレーキローターとは、鋳鉄で作られた円盤状のものです。
現在は車の高性能化に伴い、冷却性能の高いベンチレーテッドディスクが当たり前になってきています。
しかし、世の中にはもっと性能の良いローターがあるだが、何故メーカーはその性能の良いローターにしないのだろうか?
それは純正はあくまで万人向けでなくてはならないからである。
スリットやドリルドホールの入った物は良い所もあれば、癖もある。
そういった事を理解してくれる人には良いが、理解できない普通の人には堪らなく嫌な代物になってしまう。
だから、一番当りさわりの無い物が装着してある。
よって、ブレーキローターを交換するだけでブレーキ性能が数段向上するのである。
ローターに関することも書くと限がなくツラツラと長文になってしまうので
DIXCELさんのホームページにて詳しくやさしく説明しているのでそちらを参考に見て欲しい。
DIXCEL ホームページ
ブレーキオイルとは、ブレーキペダルを踏んだときに発生するマスターシリンダーの圧力を受け、その圧力をブレーキキャリパ-やブレーキシリンダーに伝える役割をしているもの。 ブレーキオイルは、ブレーキによって発生する熱により簡単に泡立たない用になっている。泡立つと世に言う『エアが噛んだ』状態になってしまうからだ。だからブレーキオイルは過酷な条件で使用している為定期的に交換したほうが良いのです。