シトロエン DS3 ブレーキABSユニット交換
2023年2月28日大垣市のY様のシトロエン DS3の入庫です
ESPとブレーキの警告灯が点灯し、ステアリングがズレてしまいまっすぐ走行できなくなったという。
オーナー様はどこかの整備工場さん?で診断してもらったのか?
ネット情報なのか?
ステアリング舵角センサーがダメになんているからという事で中古パーツを持ち込みでご来店されました。
確かに舵角センサーのトラブルの可能性もあるが、経験上ABSユニットの方が怪しいような気もするなぁ~と思いながらもオーナー様の依頼は舵角センサーの交換なので早速作業に移ります。
ただの舵角センサー交換なので面倒ではあるが、難しい作業ではありません。
テスターで一応診断だけしてみると、確かにステアリング角センサー不良は拾っているが、同時にABSユニットの不良も拾っている
舵角とABSはリンクしているので不思議な事ではない。
シトロエン・プジョーの舵角センサーはコンビ―ションスイッチの中に内蔵されています。
オーナー様が持ち込んできたのはこのコンビネーションスイッチです。
ステアリング、エアバック等を外してコンビネーションスイッチを交換
取りはずしたパーツを元に戻して、テスターにてキャリブレーションを行います。
そしてエンジン始動
んんん?( ,,`・ω・´)ンンン?
変わらずESPの警告灯が点灯したまま
試しに走行してみる
ある程度の速度で走行しないと消えない車種もあるので走ってみるが消えない。
戻ってテスターでチェックをすると変わらずに同じフォルトを拾ってますね。
状況をオーナー様に報告
おそらく舵角センサーは壊れていないですよっと説明
オーナー様かなり困惑
素人の浅知恵ですね~
どうしますか?
このままの状態で作業終了にするのか?ほかの原因を調べてほしいのか?
というよりもABSユニット交換しないとダメですよ
オーナー様の結論
すべてお願いするので作業してくださいとのこと。
最初からそうすればよかったのにね
無駄なお金使っちゃいましたね
リフトに入れてABSユニットを交換します
もちろん新品では高額になってしまうので、中古パーツを段取りしての作業になります
DS3のABSユニットはかなり作業しやすい場所にあります。
取り外すパーツが少なくて済むので工賃は安く済みます。
これが交換したABSユニット
このユニットの中に電磁バルブがあり、その電磁バルブが悪さをしていたり、基盤不良を起こしていたりと原因は様々
輸入車では多いトラブルの1つです。
ABSユニットを交換して、ブレーキオイルの交換も必須で行います
ブレーキオイル交換後テスターにてキャリブレーション
そしてエンジン始動
ほらね。ちゃんとESPもすべての警告灯が消えました
タイヤを取付して試運転。
試運転しても警告灯は点灯しません
大丈夫です
戻ってもう一度テスターで診断してもフォルトは拾ってません。
OKですね
最近ネット情報などによりトラブル事例なども入手しやすいので同じような症状だからと勝手に判断されて修理依頼をしてくるオーナー様も多いですが、その半分は誤審です
症状は同じようでも原因は様々なんです
それを調べていくのがプロの整備士の仕事ですから。
みなさんも決めつけはしないで症状等を確認して、プロに相談してから中古パーツなどの購入をした方が良いですよ。