アルファGT 車検整備&タイミングベルト交換
2017年11月9日大垣市のO様のアルファGTの入庫です
車検整備とエンジン不調&エンジンチェックランプ点灯等重複整備です。
いままではお仕事のお付き合いでお知り合いの自動車屋さんに整備を出してみえたそうですが
結局直らずでずっと我慢していたそうです。
たまたまお知り合いに当社の話を聞きお越しになりました。
色々過去のお話をお聞きしていると疑問な部分が多々ありますが、当社は当社ができることをオーナー様に満足してもらうために行うだけです。
まずは距離的にタイミングベルト交換の距離なのですが、交換した記録が見当たりません。
今まで一度も当社に入庫のない車両なのでデータがない以上、交換記録がない以上確認しなければいけません。
オーナー様からはエンジン異音の事も聞いていましたのでウォーターポンプのベアリングや、タイミングのアイドラーなど怪しい部分があるのでバラしていきます。
タペットのカバーを外していくとブローバイのホースが外れています。
何故だろうと?思いながらとにかくタイミングベルトを確認するためにパーツを取り外していきます。
するとオーナー様から不安だから念のためにタイミングベルトを交換して欲しいとのご依頼をいただきました。
よってこのまま先にタイミングベルト交換を進めることにします
いつものようにJTSエンジンはオイル管理がしっかりしていない車両はタペットカバーを外すと真っ黒ですね。
ウォーターポンプを外し、新しいものと交換し、新しいタイベル等を組み付けていきます。
別段特別な作業ではないのであっという間にタイベル交換終了です
続いてオーナー様からのリクエストでWAKO’SのRECSを施工してほしいとの事でしたのでRECS施工に移ります。
JTSエンジンには効果覿面でホントに綺麗になります。
コンディション悪い車両だとモクモクと白煙が出てきます。
RECS終了後エンジンを軽くふかしていると、今まで聞いたことのないような異音が・・・
この音がオーナー様の言っていた異音?なのだろうか。
とてつもなく大きな音がする
原因が分からない・・・なんとなく回転している部分の異音のように感じるが断定できるような感じではない。
もしやタイベルの張りすぎか?と思いタイベルのテンショナーの位置を確認してみるが問題はない。
ドライブベルトを外してエンジンを始動しても音はするので、ドライブベルト廻りではない。
迷宮入りしそうだ。
オーナー様をお呼びして音の確認をしてもらうと、オーナー様が言っている異音はこの音ではないという。
ということはこの大きな異音はもともと出ていた異音ではないのだ。
だとすると当社で作業したことにより異音が出たことになる。
ゆっくりと作業してきた経過を思い出していくと、1つ気づいた!
ブローバイのホースが最初から外れていたことだ。
試しに異音が出ているときにブローバイのホースを外してみると!!!異音が消えた(+o+)
何という事だ。
原因はこのこのブローバイのホースか。
でも変だ。もともとはちゃんと接続されていないといけないホース。
それがあえて外されている。何故だ?
ブローバイのホースがつながる先を手で軽く引っ張ってみると簡単に抜けてしまった。
普通だとプラスチックの爪で固定されており簡単には抜けないのだが。
怪しい、とても怪しい。
筒状になっているので中をのぞくとスプリングがあるだけ。
おかしい、スプリングだけあるって変です。筒の中にスプリングだけあっても何の役割を果たさない。
こんな部分は普段バラさないし、過去に触ったことがない場所なので記憶がない。
こんな時のためにストックしてある中古エンジン
サージタンクの入り口についているブローバイホースの付け根の部分もあるのでちょっとバラしてみると。
あっ!中にはプラスチックの弁がある。
そのプラスチックの弁にスプリングが付き圧がかかると弁が閉じたり開いたりするのだろう。
このプラスチックの弁がないから圧がずっとかかり続け異音が出たのだろう。
前に整備していた会社がわざとホースを外していたのはこれが理由だったのか。
原因が分かればあとは簡単
こんな部分は部品は出ないし、交換となるとサージタンクASSYになり高額になるので解体車から同じ部分を取り外して
移植して作業は完了
異音もなくなりエンジンもスムーズになりました。
車検も難なく終わり無事にオーナー様に納車することができました
かなり焦った車両でしたがこんなこともあるんですね
外れているものには理由がある。
良い経験になりました