フィアット500C ミッション不良 不動
2020年3月23日大阪市のM様のフィアット500Cの入庫です
ミッション不良により不動ということでご連絡をいただきました。
いつも整備しているお店ではデュアロジックの載せ替えをしないとダメと言われ費用が30万くらいといわれたそうです。
まぁ確かに本当にデュアロジックが悪いのであればそれくらいはかかるでしょうね。
オーナー様曰く「ずっと前からミッションから変な音がしていた」という。
しかし普通にシフトチェンジできていたので問題ないと整備工場で言われそのままにしていたそうです。
そしていきなりギヤが入らくなるという状況になったとのこと。
レッカーで搬送され試にギヤを入れてみても入りませんね。
デュアロジック自体も動いている気配はない。
エンジン始動するとミッションから異音もしています
間違いなくクラッチは減っていますね。
テスターで診断してもフォルトコードはクラッチ異常を拾ってきます。
とにかくミッションを降ろして確認してみましょう。
クラッチ降ろしました
意外とクラッチのベアリングは損傷はひどくない
しかしクラッチカバーのほうが劣化がひどい
御覧のようにベアリングの押し付けられた跡がひどい
クラッチディスクのほうはというと。
ズルズルですね~
これだけクラッチが減っていればギヤなんて入りませんよ。
そしてもっと酷い部分があった。
ギヤが入らない大元の原因はここ
クラッチフォークです。
見てくださいクラック入って折れてます
これもフィアットの定番
よくある話です
なので勿論部品も在庫完備ですよ。
フィアットに限らずアルファロメオでもクラッチフォークは要注意
必ずチェックしないとダメです
新しいクラッチディスク等を取付していきます。
クラッチフォークも交換、ベアリングも交換
ミッションケースも綺麗に清掃してあとは組み付けていきます。
すべて組み付けした後はテスターでキャリブレーション
ちゃんとキャリブレーションできるということはデュアロジックもクラッチも正常に作動している証拠。
そしてエンジン始動してギヤを入れてみる
正常にギヤが入ります
異音もなし、スムーズにギヤも動いてくれます。
最後に試運転し違和感がないことを確認。
無事にオーナー様にお返しすることができました。
結局当初のデュアロジックシステムは異常はなく、クラッチの摩耗とクラッチフォークの損傷が原因だったのです。
無駄な整備をしなくてよっかったですね。
コストもかなり安くなりオーナー様も満面の笑みでした。
これからも大切に乗ってあげてくださいね