フィアット500 ヒーターホース破裂 オーバーヒート

フィアット500 ヒーターホース破裂 オーバーヒート

2022年4月27日 0 投稿者: 迦楼羅

岐阜市のK様のフィアット500の入庫
走行中に湯気が出てそのまま走ってしまったら止まってエンジンがかからなくなったという事でレッカー搬送されてきました。

湯気?ラジエーターのホースでも切れたか、ラジエーター自体が損傷でもしたのか、定番のサーモスタットか。

入庫後エンジン始動させてみてもやはりかかりません
でもかからなくはなさそうな感じ。
しばらくクランキングしていると何とかエンジンは始動した

ハンチングはしているが移動できるくらいな感じだ
ともかくリフトに入れてまずは水漏れの原因を調べる

水を補充してエンジンを始動させてみると直ぐに漏れている個所はわかった
ヒーターコアに繋がるヒーターホースが破裂している
経年劣化でしょう。ヒーターホースを触ってみるとブヨブヨ
ゴムとしての張力はもはやなさそう。

ヒーターホースを2本とも交換して冷却水を補充
これで終わるのかと思っていたが、甘かった・・・・

ラジエーターサブタンクに冷却水を補充しても補充しても冷却水が減っていく。
おかしい。あきらかにおかしい
オーバーヒートしてエンジンストールしているのでヘッドガスケットが抜けているのか

エンジンを止めてエンジンオイルレベルゲージを確認してみると(+_+)
最悪ですヘッドガスケット抜けてますね
エンジンオイルに冷却水が混じっている

これはもうヘッドガスケット交換しないといけません

さてさてバラしていきましょう
まずはタペットカバーを取りはずし

あ~~混じってますね
確実にエンジンオイルと冷却水が混じってます。

ヘッドガスケット取り外しました
予想通りヘッドガスケット切れてます

シリンダヘッド面を綺麗にします
歪がないかもチェック
幸いにも問題なさそうです

新しいヘッドガスケットを付けし、取り外したパーツ等も順次元に戻していきます
すべて組み付けたら、タイミングベルトを取付し冷却水を補充

オイルパンを取り外し、オイルパン内にあるオイル、水も取出し綺麗にして戻します

その後エンジンオイル・オイルフィルターも交換してエンジン始動
無事にエンジンかかります
しかしタペット音が気になります
冷却水が混ざってしまったことでタペットのオイルクリアランスが悪くなり打音が出ているのでしょう。

10分くらいエンジンをアイドリングさせ、もう1度エンジンオイルを抜き返します
次はオイルの添加剤を入れオイルクリアランスを保持させます

ですがやはりまだタペット音はしますね
オーナー様と相談し、しばらくは取りあえずこれで乗って、またGW明けにどうするか決めるとのこと。